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Vol.4 新しもの好きを活かして資格で身を立てる!

■資格を活かす知られざる法則「新しい資格をいち早く!」

 こんにちわ。前回から資格の活かし方についてお話ししていますが、今回は少々イレギュラーというか、変わった視点からのヒントをお伝えしようと思います。

 「余暇生活開発士」という資格があります。その名の通り、余暇の過ごし方について提案やアドバイスを行うプロフェッショナルで、1992年に資格制度がスタートしました。希薄になってきていると指摘される親子間のコミュニケーションを深めるために、そしてなにより高齢化する社会の中で、定年を迎えた人たちに充実した余生の過ごし方を提案するために、“生涯学習”という言葉のもと、資格ホルダーの活躍の場は年々広がりを見せています。ただ、素晴らしいスキルを持ちながら、大半はまだボランティアの範囲内で活躍しているという現状があります。そんな中、親子イベントの企画運営、遊び関連本の出版、講演活動に加え、駄菓子屋を経営して自ら店主として子どもたちに遊びの楽しさを伝えるなど、八面六臂の活躍をしているTさんという余暇生活開発士がいらっしゃいます。彼女は、生活していけるだけの収入を資格でしっかり稼いでいるんです。

 彼女はこの資格の第一期生。試験がスタートした年の最初の合格者です。Tさんは自ら言っています。「新聞でこの資格が始まることを知ったとき、ちょっとあざといけれど、これはチャンス!と思ったんです。一期生は注目が集まるから、きっとマスコミ受けもするだろうって」。そのカンは見事にアタリ、フリーランサーとなってほどなく、仕事が舞い込み始めました。もちろん、彼女は合格証書を部屋に飾って電話が鳴るのを待っていただけではありません。資格を取得すると、自分の経歴、何ができるか、何がしたいかをまとめ、ダイレクトメールとしてマスコミ各社に送ったのです。そして、ひとつ仕事を引き受けると、それを見ていたマスコミが彼女を取材し、さらに新しい仕事につながっていくといううれしい連鎖が起こりました。確かに、見知らぬ相手に自分を売り込むのは少し勇気のいる行為。でも、宣伝材料を送っただけでやりたい仕事が実現できるのであれば、お安いものです。受験者が年間千人単位の定番資格では、同じ事をしてもここまでうまくはいかないでしょう。恐らく、資格制度スタートしてから10年以上経った現在、同じ余暇生活開発士の資格保持者がTさん同様のことをしたとしても。

■今年の大注目株は“知的財産”と“個人情報保護”関連資格

 実は、同じような発想で資格を活かしている人を、わたしは何人も知っています。つまり、新しく登場した資格は、できるだけ早いうちに取得してしまった方が、活躍の足がかりを作りやすいということなのです。なにも一期生でなければいけない、というわけではありません。ポイントは、資格の目新しさに注目が集まっているうちに、自分にもその世間の目を引きつけてしまうことなのだと思います。そのためには、取得を決めた時点で「自分ならこの資格をこう活かす」というイメージを、できるだけ詳しく持つことが必要です。そして、取得したら即実行。なんといってもこれは、ある程度資格保持者が出そろってしまう前に、アタマひとつ抜きん出てしまおうという出し抜き戦法なワケですから(笑)。これまでもお話ししてきた、「想像力を鍛える」ことの大切さです。

 新しく生まれる資格には、世の中の動きを敏感に反映している面があります。5年ほど前に多数登場したのは「DCプランナー」「DCアドバイザー」など、01年に導入された確定拠出年金法(日本版401k)関連のアドバイザー資格でした。そして、昨年から今年にかけての大注目株は、“知的財産”と“個人情報保護”関連資格。「知的財産検定」や「ビジネス著作権検定」のほか、「認定プライバシーコンサルタント」など、IT業界で頻繁に起こっている個人情報の流出に歯止めをかける役割を担う資格も登場しています。

 「年金?著作権?それは自分にはちょっと関係ないみたい」という人も、これからは新聞やニュースのチェックに精を出してみて下さい。想像力を巡らせてアンテナをしっかり張っていれば、いつかあなたにも「これは活かせる!」という流れがやってくるはずです。


◆余暇生活開発士
http://www.recreation.or.jp/
主催団体:(財)日本レクリエーション協会
資格概要:通信講座を受講して受験資格を取得する。満18歳以上であれば受講できるが、資格認定を受けられるのは満24歳以上。

◆DCプランナー
http://www.kentei.ne.jp/
主催団体:(社)日本商工会議所
資格概要:1、2級があり、累計合格者はすでに1万6000人を突破。商工会議所年金教育センターが2級の通信講座を開講している。

◆知的財産検定
http://www.ip-edu.org/
主催団体:知的財産教育協会
資格概要:昨年6月スタート。試験は1、2級があり、1級、準1級、2級、準2級を認定。全国6会場で実施。公認セミナーもあり。

◆ビジネス著作権検定
http://www.sikaku.info/
主催団体:サーティファイ著作権検定委員会
資格概要:昨年2月からスタート。初級、上級の2ランクがある。公式テキストを使って勉強する方法が中心。

◆認定プライバシーコンサルタント
http://www.jpca-npo.org/
主催団体:日本プライバシーコンサルタント協会
資格概要:3日×2回の研修を受けると資格が認定される仕組み。上位資格のシニアコンサルタントは7年以上の実務経験が必要。


阿部志穂

学び
資格趣味大学・大学院留学


2005-08-30 11:37  nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(1) 
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コメント 4

ユイ

余暇生活開発士という資格があるんですか!?
初めて聞きました。いろいろあるんですねぇ・・・

でも実際、長年勤めた仕事を辞めて、自分では打ち込める趣味も見つけられずにぼーっとしてるお父さんたちには「マンツーマン」で余暇生活開発士がついてくれるといいかも。

「退職と同時にぼけちゃった」ってコワイ話、実は私のまわりでけっこう聞くのです。身内からあれこれ言われるとますます意固地になって引きこもるじいちゃんたちもいますね。プロから「○○してみましょうか」ってガッツリ言われると案外素直に聞くのかもしれません。

高齢化で生涯学習の時間が飛躍的に延びてますね。
それをいかに楽しめるかを教えてくれる資格。
魅力的ですねー。
by ユイ (2005-08-31 08:56) 

トシ

余暇生活開発士、ボランティアの仲間に教えます。
先日、仲間で管理している里山でカブトムシの大量発生があり
大人も子供も昆虫採集に熱中しました。
里山管理士、ビオトープ管理士、炭焼き職人、竹細工職人
きのこ博士、植物博士、昆虫博士、大勢いますが皆素人です。
by トシ (2005-09-03 14:27) 

阿部志穂

> ユイさん、トシさん

あるんですよー、こういう資格が(^-^)。
ほかにも「健康管理士一般指導員」とか「生活習慣病予防士」とか。
社会の高齢化で活躍の場が広がる可能性のある資格は
ほかにも結構出てきています。ある意味旬と言えるかもしれませんね。

消費生活コンサルタントにしても、これからはお年寄りの
相談者に対応するのが得意…ということが武器になる時代が
来ると思いますよ。そうですよね、トシさん(^-^)?

トシさんのボランティアのお仲間、素晴らしいですね!
これだけの資格保持者が集まってどれだけ面白い遊びを
クリエイトしているのかと思うとワクワクします。
(でも、里山管理士は初耳!)
ぜひぜひ、余暇生活開発士も取得してみてください
…とお伝えください(笑)。

私の知り合いのきのこ博士を持っている樹木医と
種の研究をしている森林インストラクターも、よく
仕事と称して一緒に遊んでいるようです。
楽しそうです(^-^)。
by 阿部志穂 (2005-09-05 10:36) 

トシ

お年寄りの対応は、任せてください。(電話での相談ですが)
ゆっくり、大きな声で、3回繰り返す。あせらないこと。
里山管理士は、農家のおじさんです。
筍掘りとか下草刈りの名人。
by トシ (2005-09-06 14:10) 

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